小倉経済新聞の2020年年間PV(ページビュー)ランキングの1位は、毎年話題となる「北九州市の成人式」を伝える記事だった。2位以降は、コロナ禍のまち中の様子や取り組みを紹介する記事が並んだ。
羽飾りで縁取られたノボリや鈴の付いた和傘など、小物にもこだわる「北九州市の成人式」
毎年、1万人弱の新成人のうち70~80%が参加するという北九州市成人式。一部参加者のど派手な衣装が全国的な話題になり、全国ニュースでは飲酒騒ぎが取り上げられがちだが、ほとんどの新成人は礼儀正しく、式典自体は粛々と行われている。
ランキングは、今年1月1日から12月11日までに配信した114本のヘッドラインニュースからPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 北九州「令和成人式」 ど派手と礼儀正しさが特徴(01.12)
2. 小倉駅周辺の繁華街、新型コロナ影響で人通りまばら(04.09)
3. 小倉で「ウーバーイーツ」サービス開始へ 地元飲食店への注文も(04.01)
4. 中国・大連市から北九州市にマスク返礼 桁違いの「770倍」返し(03.30)
5. 小倉の「チャチャタウン」20周年 ドライブインシアター初開催(11.10)
6. 握らないおにぎり専門店「コロンブスのたまご」 タピオカドリンクも(10.23)
7. 北九州の飲食店で新型コロナ対策 キャンセル相次ぐ(03.06)
8. 北九州のITグループ「飲食店応援アプリ」 「外出の推奨ではない」世相への配慮も(04.07)
9. 小倉都心部の商業施設が次々と営業再開 初日は客足少なく(05.16)
10. 小倉・魚町にパン専門店「シュン・パン・ラボ」 ビストロから業態転換(07.14)
4月7日、国による「緊急事態宣言」発令によって、人通りが消えた小倉駅周辺の繁華街の様子を伝えた記事は、1位のPV数に肉薄している。シャッターが閉ざされ閑散としてしまった商店街でも値帰りメニューを充実させるなど飲食店の取り組みも合わせて紹介したが「人通り自体が少ないので、売り上げは期待できない」と、店主らのため息も伝わってきた。
「ビストロからパン専門店へ」や「握らないおにぎり専門店」など、コロナ禍でありながら業態転換した店舗や新規開業した店の取り組みも注目が集まった。大手メディアを中心に感染者数増の報道ばかりが目立つなか、この時期、まち中の取り組みは取材が難しかったが、寄せられた情報などをもとにリモートで取材したものがランクインした。
北九州市の姉妹都市・大連市から「770倍返し」で返礼マスクが届いたことを知らせる記事は、ヤフートピックスにも掲載され、全国的に話題になった。フェイスブックには2万以上の「いいね」が記されている。
2020年は社会情勢が激しく変化した一年だったが、小倉経済新聞では来年も、いち早く街や人々の動向を届けていきたい。