ど派手な衣装の参加者が目立つことで全国的に知られている北九州市の成人式が、1月10日「北九州メディアドーム」(北九州市小倉北区三萩野3)で行われた。
数年ぶりの大寒波襲来で大雪となった中、新型コロナウイルス感染症対策として、門司区・小倉北区・小倉南区・戸畑区と若松区・八幡東区・八幡西区居住者の2部制に分けて式典を開催。市によると、「2000(平成12)年4月2日~2001(平成13)年4月1日の間に生まれた成人式対象者は9847人で、例年成人式には、新成人の70~80%程度が参加する。2部制にして開催したのは初」という。
7日から降り続いた雪は10日になっても止まず、幹線道路は凍結し交通は混乱したまま。同会場前の「三萩野公園」の芝生広場は一面雪で覆われている。大半は振袖姿やスーツ姿の新成人だが、ど派手衣装の新成人らが、粉雪が舞い散る中、続々と会場に集ってくる。
会場入口では係員によって、マスク着用や手指のアルコール消毒、距離を取ることなどが頻繁にアナウンスされ、会場内は席同士の距離を大幅に空けるレイアウトとなっており、様々な場面でコロナウイルス感染症対策が取られていた。
コロナ禍、大雪、2部制と異例ずくめの成人式となったが、式典壇上であいさつした新成人で「九州国際大学」2年生の佐野真望(まなみ)さんは「些細なことでもありがとうを大切にする大人になりたい。多くの出合いを通じて縁やつながりを大切にする。正解を求めるより、自分自身の選択を正解に導いていく」と、力強い言葉をつづった。「久しぶりに会った同級生とは食事にも行きたいけど、(感染拡大を避けるために)『今じゃないよね』と、お互いの気持を確かめ合った」とも。