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小倉の「ライブハウス支援」セミナー 産業医科大学教授ら交え

「室内の二酸化炭素濃度が1000ppm以下になるように配慮してほしい」と機器の設置を勧めた

「室内の二酸化炭素濃度が1000ppm以下になるように配慮してほしい」と機器の設置を勧めた

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 ライブハウスやイベント主催者向けの「動画配信&感染防止対策ワークショップ」が3月1日、西小倉駅前のライブハウス「WOW(ワウ)」(北九州市小倉北区室町3)で行われた。

「マイクカップを使って歌っている」と倉掛英彰さん(ミーナ・アンド・ザ・グライダー)

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 コロナ禍での営業が難しくなったライブハウスや演劇ホール経営者、イベント主催者らを支援する目的で北九州市市民文化スポーツ局文化企画課が企画し、約20人が参加した。

 「産業医科大学」(八幡西区医生ケ丘)の感染症を専門とする教授らが登壇し、ライブハウスという特殊な空間での「飛沫(ひまつ)」や「接触」、「マイクロ飛沫」の3種の感染経路を断つための有効手段を説いたほか、映像配信を業務とする講師によって、「配信に必要な機器やソフトウエア、ビジネスに繋げる手法」などの講演となった。

 登壇した産業医科大学教授の宮内博幸さんによると、「マイクロ飛沫の滞留を防止するためには室内の換気が大切。空気の出入り口にサーキュレーターを設置するなどし、客席からステージへと向かう空気の流れを意識してほしい」と説明した。

 参加したライブハウス経営者からは、「近所に音で迷惑を掛けられず、換気と防音を両立させるのは難しい」と苦悩をにじませた意見が出たが、宮内さんは「演奏中は締め切っていても、出演者ごとに休憩を取り、強制的に換気をする時間を設けるなどしては」と提案した。

 講演後は試験ライブ配信も行い、この日は地元ロックバンド「ミーナ・アンド・ザ・グライダー」が出演。リードギターでボーカルを務める倉掛英彰さんは「コロナ禍以前のようなライブはもうできないと覚悟している。どんなライブができるか模索中だが、いまは、自宅でカラオケを歌うときなどに使う(防音目的の)マイクカバーで飛沫の飛散防止を心掛けている」と工夫を話した。

 ワークショップは3月10日まで、市内各所のライブハウスなど計10カ所で行われる予定。

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