「スターフライヤー」前社長の松石禎己さんが現在、北九州空港2階ロビーで空港利用客の「靴の汚れ落とし無料サービス」を行っている。
退任時に「社員から贈られた」というエプロン、ネクタイ、帽子を身に着ける松石さん
松石さんは2014(平成26)年、同社の社長に就任し、一時は「経営危機」と言われた同社を6年間にわたり陣頭で采配を振るってきた。アイディアマンの松石さんが「顧客ファースト」を合言葉に編み出した企画の「初日の出無料フライト」や「靴磨きサービス」、社内の公開、CAらによるダンスチーム「ステラマリス」結成など、同社の名物イベントになった企画は多数ある。
社長の任期中、国内線を運航する航空会社9社を対象とした「JCSI(日本版顧客満足度指数)調査」で
11年連続1位を獲得した。顧客満足度だけでなく、従業員の満足度向上や台北行の国際線就航などにも取り組んだ。
「社員が自ら企画し、学び、体を動かし、会社を自分の事としてお客さまと喜びを分かち合う姿勢をとるようになってくれたことが誇り」と在任期間中を振り返る松石さんは昨年6月、社長の職を退き、今年6月30日で顧問としての任期も終えている。
「今は全くの自由の身」という松石さんは、「6年間お世話になった空港や、お客さまに恩返しをしたい」と「靴の汚れ落としサービス」を思い付いた。7月1日には、始発便から午前便の利用客10数人の靴を磨き、サービスした。
松石さんが靴を磨くのは月曜から金曜の午前中。8月31日までを予定する。