小倉の「ステーションホテル小倉」(北九州市小倉北区浅野1)で7月6日、「第20期ひまわり塾 研究成果発表会」が行われ、発表者・受講者合わせて約150人が参加した。
北橋健治北九州市長から卒業証書を授与される「第20期ひまわり塾」卒業生丸山拓哉さん。
同塾は、「一般企業の職員や経営者と行政職員が共同で、まちづくりについて自主的に学習する場」として1992年に開講。今期で20期目を迎え、これまで643人の卒塾生を輩出した。毎年、20~30人の受講生が複数のチームに分かれ、まちづくりに関わるテーマを自主的に設定し、1年かけて企画・実践する。
今期は、「1人でも気軽に入店できる市内の店舗情報を発信し、地元への愛着を醸成しながら、北九州のイメージアップをする」を調査研究した「北九州おひとりさま上手の会」。「地域に埋もれた財産や伝統芸能、豊かな自然を再確認し、世代間の交流やコミュニティーの活性化」をテーマに活動した「チームKIZUNA」。「北九州にエコでにぎわいを創造する」をテーマに掲げ、北九州では初開催となる「アースデイ」を企画・運営した「エコ研マイスターズ」の3チームが「寸劇を交えたプレゼンテーション」で研究成果を発表した。
「おひとりさま上手の会」は、1年間で約80軒の人気店を取材し、「北九州おひとりさま上手なグランプリ」を開催。パン、うどん、スイーツなどのカテゴリーに分け、フェイスブックで得たアンケートをもとに「グランプリ勝手に表彰」と取材店に押しかけて表彰状授与を行った。チーム代表の岡松敦子さんは「SNSを活用することで地域活性化の新しいスタイルの提案ができた。『おひとりさま』というネガティブなイメージをポジティブに転換することができた」と話す。
「エコ研マイスターズ」は、「これまで北九州では開催されていなかった『アースデイ』の誕生パーティーをすることができた。『さり気なくエコ』や『おしゃれにエコ』という観点で、参加者には気楽に環境のことを感じていただいたと思う」と話した。
「チームKIZUNA」は発表で、「市民センターへの取材を通じて、それぞれの地域固有の問題を顕在化した。祭りなどの伝統行事を世代間交流のツールとして、住民と地域のつながりを深めることができた」と話した。
閉講式と同時に第21期開講式も行われ、約20人の次期受講生を代表してNTT西日本北九州支店の中山健史(たけし)さんがあいさつし、「先輩たちの濃いプレゼンテーションに感動した。これから短い1年間だが、われわれも価値ある取り組みにしたい」と抱負を話した。