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小倉から屋台が消えた?-条例整備で営業困難も近隣店の支えで継続

「いつもの場所で営業していないことを心配して電話をかけてくれるお客さまが多い」と谷川さんは話す

「いつもの場所で営業していないことを心配して電話をかけてくれるお客さまが多い」と谷川さんは話す

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 小倉・旦過市場(北九州市小倉北区魚町3・4)の屋台4店が8月、突然営業をやめ市民の間に臆測が広がっていたが、徐々にその理由が明らかになってきた。

「サンロード魚町」の空き地で営業を続けるおでん屋台「はるや」

 小倉の屋台といえば「アルコールを出さない」「なぜかおはぎがある」など、個性的な営業形態で市民だけでなく観光客にもなじみ深いものだったが、かき入れ時のはずの「わっしょい百万夏まつり」開催直前に全店が突然姿を消した。「何十万人と訪れる祭りの通路確保のためにしばらく営業を自粛する」と店主の一人は話していたが、祭りが終わった後も元の場所に戻ることはなく、常連客の間で臆測が広がっていた。

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 約200メートル離れた「サンロード商店街」(魚町3)の空き地で営業を続けているおでん屋台「はる屋」の谷川さんは「20年近く営業してきたが、地元警察に申請した道路使用許可の更新ができなかった」という。背景には福岡市で9月から施行される新条例「屋台基本条例」がある。

 これまで、路上の衛生管理上の問題などで「屋台営業は一代限りで継承できない」ことが原則で、北九州市だけでなく、福岡市・久留米市の屋台も減少傾向にあった。ところが屋台の観光資源化が叫ばれ、法整備し一定の条件を設けた上で屋台の営業を許可する条例が9月、福岡市で施行される。福岡県警ではこれを受け、北九州市や久留米市を含めて道路使用許可基準を再定義している最中というわけだ。一方で、小倉以外の屋台が営業しつづけているのは疑問が残るが。

 谷川さんは「これまでの場所で営業できないとわかった時、この場所を快く提供してくれた周りの皆さんに支えられている」と話す。「目の前の焼き鳥店やとんかつ店とメニューが競合することもなかったことが幸いし、お互いメニューの調達もし合っている」という。

 魚町銀天街の商店主は「法に関わることなので簡単には言えないが、これまで親しんできた屋台のともしびが突然消えたことは寂しい。できれば、にぎわいづくりの観点からも継続してほしい」と期待を込める。

 「はるや」では「おでん」(タマゴ、コンニャク、ハンペン、キンチャクなど以上120円)のほか、「おはぎ」「おにぎり」「いなりずし」(以上100円)、「巻きずし」(200円)などを提供する。営業時間は17時~翌2時。日曜・月曜定休。

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