今から約1800~2000年前の福岡平野一帯には、「奴国(なこく)」と呼ばれる有力な国がありました。中国の歴史書である『後漢書』東夷伝には、倭奴国王(わのなこくのおう)が後漢の皇帝から金印を授かったことが記されています。
奴国最大級の遺跡で、王都と思われるのが、春日市の「須玖遺跡群」。そしてその中核的な遺跡が、岡本7丁目付近に広がる須玖岡本遺跡です。
これまでの発掘調査や展示に携わってきた市の文化財技師が、同遺跡の墳墓や青銅器生産を中心に解説します。
また、同遺跡の王族墓エリアで昨年新たに発掘した甕棺墓について、現地説明会を開催します。
春日市内の遺跡から出土した埋蔵文化財や、昭和初期の農具を中心とした民俗資料を展示、収蔵している奴国の丘歴史資料館。須玖岡本遺跡の一部を春日市奴国の丘歴史公園として整備。
市職員が語る「ここまでわかった須玖岡本遺跡!!」
日時 3月8日(土)午後1時30分~3時30分
場所 奴国の丘歴史資料館研修室(福岡県春日市岡本3-57)
内容
・須玖岡本遺跡に葬られた人たち
・須玖岡本遺跡の青銅器生産
定員 40人(申込先着順)
申込方法
3月7日(金)までに、窓口、電話、ファクス、Eメールのいずれかで住所、氏名、年齢、電話番号を伝える
申込・問い合わせ先 同資料館
TEL 092-501-1144
FAX 092-573-1077
メール nakoku@city.kasuga.fukuoka.jp
死者に対する赤と黒の儀礼を確認か!?須玖岡本遺跡で新たに発掘した甕棺墓の現地説明会を開催
昨年、10月28日から調査している須玖岡本遺跡の王族墓エリアの甕棺墓は、残念ながら副葬品の出土はありませんでした。
しかしながら、ほとんど前例がない緻密な調査を行ったところ、2つの大甕を合わせた上甕(頭位側)だけに赤く塗られた痕跡があり、しかも、上甕の埋め戻しの際には、事前に用意した黒褐色土をまいたことが分かりました。
赤と黒は対になるもので、弥生人の死者に対する何らかの儀礼を示していると思われます。
発掘された甕棺墓
現地説明会について
日時 2月22日(土)午前10時~正午(雨天中止)
場所 須玖岡本遺跡岡本地区28次調査(福岡県春日市岡本7-45)
内容 須玖岡本遺跡岡本地区28次調査1号甕棺墓の調査成果
須玖岡本遺跡の特集記事を「市報かすが」2月1日号に掲載
王墓の発見に至った経緯や、発掘された副葬品などについて、「市報かすが」2月1日号の特集記事として掲載しています。市ウェブサイトからも見ることができます。
市報かすが2月1日号へのリンク
問い合わせ先
春日市 協働推進部 文化財課 調査保存担当
TEL 092-501-1144
FAX 092-573-1077
メール nakoku@city.kasuga.fukuoka.jp