小倉・旦過市場(北九州市小倉北区魚町4)の水防倉庫で7月24日、菊陵中学校(下富野1)美術部生徒らによる壁画制作が始まった。
同倉庫は、2010年に大雨に伴う神嶽川(かんたけがわ)の氾濫によって浸水した旦過市場の要望で、土のうや止水板を収容するために市が整備した。「絵を描くことで、水防倉庫としての存在感をアピールし、防災への意識付けにつながれば」と同市場青年部で、市場内で鮮魚店を営む梶原の田中祥隆(よしたか)常務。
同中の生徒は毎年1月、旦過市場へ職場体験として実習に訪れている。「生徒一人一人の市場への感謝の思いを込めて、市場で取り扱われている魚や野菜などを描く」と同中教師で美術部担当の松本結恋(ゆいこ)さん。「こうした実社会と美術部生徒らが関われる機会は希少。発表の場を頂けて生徒らも喜んでいる」とも。
壁画は今月28日に完成予定。