小倉の焼き肉店「韓辛(からから)」(北九州市小倉北区馬借1、TEL 093-522-7701)が12月1日、牛肉「ユッケ」の販売を始めた。同店によると「厚生労働省が生食肉提供に新基準を定めて以来、北九州で初」という。
店舗面積は約60坪、席数は約60席。2011年に起きた集団食中毒事件で、全国各地の焼き肉店は「提供自粛か継続か」で揺れたことは記憶に新しい。「食品衛生法に基づく生食用牛肉の加工・調理基準」が改正された後、事実上日本中の焼き肉店から「ユッケ」などの牛生肉を使ったメニューが消えた。
その後、「新基準適合工場」として認可された「山形ミートランド」(山形県寒河江市)が開発した「山形牛ユッケ」に、製品としての出荷許可が降りた。同店は、この「山形牛ユッケ」を仕入れ、「店内では一切加工せず、お客さま自身にパックを開封してもらうことで提供が可能」(マネジャーの西島義秀さん)という。たれや箸も専用の物を使い、他の焼き肉と混同しないようにする。
西原さんは「はっきり言って仕入れ原価が高く、商品として採算が取れないが、話題づくりのためにも続けていきたい」と話す。「お客さまからは『久しぶりに食べた、おいしい』との声を頂いている」とも。
「山形牛ユッケ」の料金は1,449円。営業時間は17時~24時。