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小倉・旦過市場のアートプロジェクト始動 「市場の魅力を再構築」

プロジェクト発表会で演じられた「旦過市場」の一人芝居

プロジェクト発表会で演じられた「旦過市場」の一人芝居

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 小倉・旦過市場の多目的スペース「スタヂオ・タンガ」(北九州市小倉北区魚町4)で1月25日、今後の運営企画「ツメルタンガ・プロジェクト」が発表された。

事業を説明する仲澤善優さん(右)と劇団「ブルーエゴナク」代表の穴迫信一さん(中)、坂田雄平さん

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 プロジェクトのコーディネートをする演劇プロデューサーの坂田雄平さんによると、「劇作家や演出家が市場に滞在し、約20分のコンパクトな演劇作品を創作し、上演する『話に詰める』アートプロジェクトと、市場各店の商品とデザイナーをつなぎ新たな商品開発をする『物に詰める』デザインプロジェクトを並行して行う」という。

 すでにアートプロジェクトとして、劇作家の泊篤志さんが、市場の鯨肉専門店「かじはら」を取材し台本を練っているほか、演劇グループ「ブルーエゴナク」演出家・穴迫信一さんによって、市場内の店舗2階に残された生活の名残を体験するツアー「二階の物置のハリスンは、」が行われている。デザインプロジェクトは、「協力してもらえるデザイナーを募集中」という。

 同スペースの主宰者は、市場内の焼き菓子店「藍昊堂(あおぞらどう)」(同)の店主・仲澤善優(ぜんゆう)さん。「昭和の雰囲気を色濃く残す市場はそれだけで魅力的で、観光客も増えているが、老朽化や水害への対策、店主の高齢化など課題も多く、食の魅力だけでは解決できない問題が多い。この場所の魅力を持って帰ってもらう場作りが必要」と、昨年同スペースを開業した。

 その後、地元演劇グループに貸し出すなどし、既存来場客とは違う層の取り込みに力を入れてきた。数年前から「再開発」の声が上がっているが、市民の間からは「衛生的な市場を」や「せっかくのレトロな雰囲気が」などの声が聞かれ、再開発には賛否両論ある。「いまだ不透明な再開発案に懸念材料が多い。市場の魅力を次世代に伝えるためにプロジェクトを発足させた」と坂田さん。

 発表会に参加した店主からは「市場をまとめるキャッチコピーやロゴマークすらない。(プロジェクトを起点に)イメージの統一を図ってほしい」などと声が寄せられた。

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