ど派手な衣装の新成人が多く参加することで知られる北九州市の成人式が1月12日、「北九州メディアドーム」(北九州市小倉北区三萩野3)で行われた。
ディズニー・アニメ「アリエル」をイメージして自らデザインした着物で登場した女性
市内の新成人9576人(昨年11月29日現在)のうち「毎年70~80%が参加する」(市子ども家庭局青少年課)といい、会場前の芝生広場で中学や高校以来の旧交を温める姿が多く見られる。今年の来場者数は7100人(74.1%)。
毎年、在京キー局やユーチューバー、ネット中継などさまざまなメディアが取材合戦を繰り広げることでも知られており、ど派手な衣装の新成人たちは気軽に取材に応じる。衣装の派手さとは対象的に礼儀正しい新成人が多いことも報道の特徴となっており、大声で騒ぐグループも一部いるがトラブルに発展するケースは少ない。
衣装の多くを提供する貸衣装店「雅(みやび)」は昨年、2018(平成30)年までの利用者約30人に未払い衣装代の支払い(総額約900万円)を求める訴えを起こした。社長の池田雅さんは「分割での支払いを約束してくれるなど、いい方向に向かっている」と、胸をなでおろす。一方「派手さはさらに過熱気味で、今年も衣装代に約80万円をつぎ込んだ男性もいる」とも。
午前11時過ぎ、冷たい雨が振り始め、新成人らは粛々(しゅくしゅく)と行われる式典会場内に滑り込んでいった。