北九州市都市景観課が3月、市内の歴史的建築や景観を集めた冊子「Architecture of Kitakyushu(アーキテクチャー・オブ・北九州)」を刊行した。
48ページに約90カ所の重要文化財や近代化産業遺産、デザイン性の高いポストモダン建築、夜景などの写真を掲載した。
昨年、建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー賞」を受賞した磯崎新さんや、東京駅や日本銀行本店の設計で知られる辰野金吾、小倉工業学校(現小倉工業高校)から八幡製鉄所を経て後に建築家に転身した村野藤吾らが市内に残した建築物など、年代を追って紹介している。
担当者は「貿易が盛んだった時代の門司や、製鉄や石炭の積み出しで栄えた戸畑・八幡・
若松、五市合併後市の中心として多彩な建築物が集まった小倉など、産業や時代ごとに土地の役割が異なり、それらを色濃く反映した建築が残っている。この冊子を切っ掛けに、(北九州市が)景観に配慮したまちであることを知ってほしい」と期待を込める。
「冊子を持って、建築を巡る街歩きを楽しんでほしい」と、レギュラー版(A4)を縮小した持ち歩き用(A5)も用意した。日本語・英語版A5判=各1000部、同A4判=各500部を、各区役所総務企画課、出張所、「北九州市総合観光案内所」(北九州市小倉北区浅野1)、北九州空港観光案内所、門司港駅観光案内所などで無料配布している。