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八幡に多く残る村野藤吾建築物、建築家がリノベーションプラン提案

高校生まで八幡で過ごした嶋田さんが「最盛期からたった10万人が減ったまちとは思えない」さびれ様に、価値ある建築物をリノベーションすることで、「少しでもにぎわいの一助になれば」と。

高校生まで八幡で過ごした嶋田さんが「最盛期からたった10万人が減ったまちとは思えない」さびれ様に、価値ある建築物をリノベーションすることで、「少しでもにぎわいの一助になれば」と。

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 八幡の現代芸術センター「CCA北九州」尾倉ギャラリー(北九州市八幡東区尾倉2、TEL 093-663-1615)で1月28日、リサーチプログラム「ほとぼりがさめて-Letting the dust settle」が始まった。

製作に100時間以上かけた八幡図書館の模型も展示する。

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 国内外から若手アーチストやキュレーター、デザイナーなどを対象として、北九州市に滞在しながら調査研究に取り組む同プログラム。今回はパリを拠点に活動するデザイナーのイザベル・ダエロンさんと、東京を拠点に活動する建築家の嶋田洋平さんが、「八幡を素材に」よりよい公共空間をデザインするための提案を行う。建築家が同プログラムに参加するのは今回が初めて。

 タイトルの「ほとぼりがさめて」は、明治から昭和にかけて製鉄産業で「勃興した八幡」と現在の「静かな八幡」の対比を表す言葉として嶋田さんが決めた。

 嶋田さんは「八幡駅周辺には、建築家・村野藤吾さんの価値ある建築が多く残っている。この濃密な空気感を地元の人にも再認識して欲しい」と、村野さん設計の八幡図書館を「図書ホステル」「納骨堂」「植物工場」映画製作所」「福祉スポーツ施設」への再生をテーマに「あとは、実際に予算をつけるだけ」のレベルまで仕上げてプレゼンテーションを行っている。中には「100時間以上かけて作った」模型も。

 「東京都心部では価値のある近代建築物の70%以上がこの30年間に消失した。『残すためには使う』しかないと、柔軟な発想で『使うための』手法を提案した」と嶋田さん。

 開館時間は10時~17時。入場無料。観覧には電話かメール(mail@cca-kitakyushu.org)で予約が必要。2月24日まで。

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