株式会社グリーングロース(本社:東京都千代田区、代表取締役:河野淳平、以下「グリーングロース」)は、株式会社かがし屋(福岡県うきは市、代表取締役:半田剛志、以下「かがし屋」)が保有する大分県日田市の高圧太陽光発電所に併設した蓄電池の運用を、2026年6月19日より開始しました。本件は、グリーングロースが企画から運用・アグリゲーションまでを一気通貫で支援してきた蓄電池併設案件として、運転開始に至った第1号案件です。
発電事業者が所有権を保持したまま、事業の企画・要件定義から実装、運用・アグリゲーションまでを外部パートナーに委ねる、いわば「所有」と「経営」を分ける取り組みであり、エネルギー専業ではない発電事業者でも保有資産の価値を最大化できることを示す事例となります。
※本案件は2025年7月に支援開始を公表しておりました。今般、各種許認可・系統連系手続きおよび試運転を完了し、蓄電池の商業運用を開始したものです。

写真:かがし屋日田発電所。太陽光パネルの奥にあるキャビネット群が併設された蓄電池
■背景:FITからFIPへ、再エネ電源に「経営」が求められる時代
FIT制度のもとで再生可能エネルギーは急速に普及した一方、昼間の電力余剰の増加と出力制御の増加、JEPX卸電力市場価格の変動拡大といった課題が顕在化しています。特に九州電力管内では制御量が多く、FIT電源を保有する発電事業者にとって、売電収入の減少は深刻な経営課題となっています。
加えて、2026年度より出力制御の優先給電順位がFIT電源からFIP電源を優先する方向で見直される見通しとなり、FIP制度への移行と蓄電池の併設は、収益安定化に向けた現実的な選択肢として注目を集めています。
しかし、これらの選択肢は発電事業者に新たな対応を求めます。FIT制度下では市場を意識せず売電を続けられましたが、FIPへの移行と蓄電池の活用の検討にあたっては、事業の設計から投資判断、EPC(Engineering(設計)、Procurement(機材調達)、 Construction(建設工事))、運転開始後の運用までを事業者自身が管理する必要が生じます。これは設備を保有することにとどまらず、発電事業を「経営」することを意味します。こうした知見と推進体制を内部に備える事業者は限られており、グリーングロースは、この機能を発注側の立場で代行し、発電事業者が資産を保有したまま価値を高められる体制を提供します。
■本案件の概要
かがし屋が保有する日田市の高圧太陽光発電所においても、出力制御の増加と売電収入の低下が課題となっていました。グリーングロースは、FIP制度への移行と蓄電池の併設を提案し、事業性評価からプロジェクトのマネジメントまでを支援してまいりました。
併設した蓄電池は、出力1,500kW、蓄電容量4,515kWhのキャビネット型システムです。株式会社Shizen Connectのアグリゲーションシステムを活用し、市場価格が安く出力制御の対象となりやすい昼間に充電し、市場価格が高くなる時間帯に放電・売電するタイムシフト運用を行います。これにより、出力制御による売電機会の損失を回避し、収益の最大化を図ります。
運転開始後は、グリーングロースがアグリゲーターとして、発電・価格予測、JEPX卸電力市場での取引、OCCTOへの計画提出、インバランス管理を含む需給管理業務を担います。
■グリーングロースの役割:企画から運用まで、「あなたの再エネ事業部」として
蓄電池併設の難しさは、運転開始後の運用に限られません。事業の設計から運用開始まで長期を要し、各局面で高い専門性や多数の関係者との調整が求められます。グリーングロースは、この全工程を発注側の立場で代行し、オーナーの窓口を一元化します。
支援は4つの局面にわたります。1.事業の設計では、「蓄電池を併設すべきか否か」の判断が起点となります。オンライン化など他のバリューアップ策や現状維持も含め、事業収支と技術の両面から中立に評価し、最適な方針を見極めます。2.投資意思決定では、座組・パートナーの選定、見積と事業計画の確定、金融機関への説明による資金調達の側面支援を行います。3.実装では、EPCや蓄電池メーカー等とのプロジェクトマネジメントを担います。4.運用では、アグリゲーターとして充放電制御、市場取引・需要家への売電、OCCTOへの計画・実績提出、インバランス対応を行います。
グリーングロースは、蓄電池の製造や請負工事を自ら手がけません。提供するのは設備の「施工」や「運営」ではなく、構想から運用までを束ねる発電事業の「経営」であり、その他の業務は専門パートナーへの委託と管理によって実現します。発電事業者は、この機能を外部に得ることで、保有資産の価値と競争力を高められます。

■株式会社かがし屋・半田剛志社長からのコメント
「再エネ導入が進むなか、当社が保有する太陽光発電所でも出力制御の増加と収益性の低下が大きな課題であり、売却も検討していました。FIP転換と蓄電池併設という新たな挑戦に当社が踏み出せたのは、グリーングロースさんからのご提案から始まり、企画から運用までを一括で支援いただけたからにほかなりません。
数々の課題を一つひとつ乗り越え、こうして無事に運転開始を迎えられたことを大変嬉しく思います。本取組を、筑後地域のカーボンニュートラルを牽引する一歩と位置づけ、再エネ電源の価値向上と地域経済の活性化の両立を目指してまいります。」
■株式会社グリーングロース・代表取締役 河野淳平のコメント
「高圧の太陽光発電所への蓄電池併設は、パートナー選定から試運転に至るまで、乗り越えるべき壁が幾重にもあり、運転開始まで導くのは決して容易ではありませんでした。かがし屋様と二人三脚で一つひとつ課題を越え、本案件を運転開始まで届けられたことを、大変嬉しく思います。
運転開始は、ゴールではなく出発点です。蓄電池の運用を担うアグリゲーターとして、長きにわたり発電所の価値を高める存在として、そして筑後地域のGXを牽引するパートナーとして、かがし屋様とともに歩んでまいります。」
■今後の展望
グリーングロースは、本案件を皮切りに、FIT太陽光発電所のFIP転換・蓄電池併設事業を、出力制御が頻発するエリアを中心に拡大させてまいります。すでに後続案件の運転開始準備も進めており、発電事業者・地域企業との連携を深めながら、事業モデルの改善を重ねてまいります。
今後も、発電事業者の皆さまの「再エネ事業部」として、発電所の価値を高めるための企画から運用までを一気通貫で担うパートナーであり続けます。再エネ資産の価値最大化を通じて、経済の活性化とエネルギー安全保障の向上に貢献してまいります。
【案件概要】

■株式会社グリーングロース 会社概要

■お問い合わせ先
【事業・協業に関するお問い合わせ】

【採用に関するお問い合わせ】

【本件・その他のお問い合わせ】
