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門司港の老舗精肉店「はしもと」、洋食シェフ考案の空揚げが人気に

シェフの堤さん(左)と橋本社長

シェフの堤さん(左)と橋本社長

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 門司港の精肉店「はしもと」(北九州市門司区栄町)の空揚げ「テレ唐」が、毎日約30キログラムを売り上げる人気商品となっている。経営は、市内外のスーパーで総菜コーナーなどを運営する「橋本食品」(同)。

配達など企業や高齢者ニーズを掴んだこまめなサービスを展開する「総菜コーナー」

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 「テレ唐」は、「以前、業績不振により閉鎖することになった洋食レストランで働いていた調理師を精肉店に転属させたところ、その経験から目新しいレシピを提案するようになった」(橋本和宏社長)ことから生まれた商品。「地元のお客さまの口コミなどを元に、テレビの取材がたびたび訪れたことで『テレ唐』と名付けた」。

 現在、「毎日30キログラム程度を販売している」といい、店の看板商品にまでなった。「ショウガの風味を効かせながら、ニンニクを使わず、高齢者にも若者にも食べやすい味に仕上げたことが特徴」という。

 1903(明治36)年創業の同社。「東大卒業後、商社で飲料製造機械をフィリピンや中国で販売する営業マンとして、その後は大学院に通い心理学の研究など」をしていた橋本さんは、2008年に父親の急逝で4代目として経営を引き継いだ「変わり種社長」でもある。就任以来、地元J2チーム「ギラヴァンツ北九州」とタイアップし、監督の名前を付けた弁当販売やチームへの弁当供給などの新機軸を次々と打ち出している。

 隣接する「栄町銀天街」や入居する「小原市場」はシャッターを閉ざしたテナントが多く、にぎわっている店は少ない。道路を挟んで大手スーパーチェーンが進出し、「地元精肉店としては良い環境ではないが、大手ができない配達などきめ細かいサービスをする」ことで、高齢者が多いかいわいにありながら、安定した売り上げを上げている。

「テレ唐」は100グラム138円。同店の営業時間は10時~19時。

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