小倉・魚町の老舗中国料理店「耕治」（北九州市小倉北区魚町1、TEL 093-522-2887）が6月20日、創業68周年記念割引セットメニュー「ネギそば（小）」「小椀焼き飯」「バンバンジー（小）」の提供を始めた。

割引セットメニューを紹介するポップ

　かつて東京・浅草にあったそば店「おく山萬盛庵」の五男として生まれた先代社長の平野耕治さんが1955（昭和30）年、「鳥町食道街」に出店した同店。当初は「東京支那そば 耕治」の屋号で、現在でも看板商品のしょうゆラーメンを提供していたが、ヒット商品となった「シューマイ」などのメニューを増やし、次第に「高級中国料理」を冠するまでになった。かつて小倉に住んでいた松本清張も、同店の「フカヒレ姿入りラーメン」を好んで食べたといわれている。

　総料理長の角井賢次郎さんは「創業当時からずっとお客さまに親しまれている人気メニューの『ねぎそば』や『焼き飯』を、もっと多くの人に楽しんでもらいたい」と話す。

　毎冬開催している「小倉食市食座」でも、同店は看板メニューの「あげやきそば」を販売しているが、コロナ禍以降イベントは開催しておらず、周年記念企画も自粛してきた。角井さんは「以前の提供期間中は行列ができるほどの人気だったが、市場の火災やアウトレットの開業など、逆風が吹いている商店街のにぎわいづくりに貢献できたら」と期待を寄せる。

　価格は1,100円（通常2,200円）。提供時間は、土曜・日曜・祝日を除く平日11時～18時（営業時間は21時30分まで）。7月15日まで。